
こんにちは
どうなさいましたか?

息苦しさにお悩みの方から
質問をいただきましたよ。
現代社会では、仕事のストレスや日常生活の忙しさから、気の巡りが滞ってしまい、様々な体調不良を引き起こすことがあります。特に「息苦しさ」や「深く息が吸えない」といった症状に悩まされる方は少なくありません。
東洋医学では、このような症状は「気の巡り」と深い関わりがあると考えられています。今回は、仕事中に息苦しさを感じる40代女性の方の体質を分析しながら、自然療法によるアプローチ方法をご紹介します。
外見的な特徴とお悩みの症状
- 年齢:40歳(女性)
- 身長:150cm
- 体重:58kg
- BMI:25.78
- 舌の色:赤っぽい
- 主訴:仕事中に息苦しい、深く息が吸えない
この方の体質はどのようなものなのでしょうか?
息苦しさを感じるということは、気の巡りに問題があることを示しています。東洋医学的に見ると、健康な状態とは気がきちんと巡っている状態です。この方は特に仕事中に症状が悪化するということから、気の滞り(気のめぐりが停滞すること)が起きていると考えられます。
気の滞りがある方には、以下のような症状がよく見られます:
- ゲップやガスが出ると楽になる
- 胸が張って苦しい感じがする
- 喉に何かが引っかかる感覚がある
この方の場合、気が上へと向かう偏りを生じさせており、肺まで上がった気が下へと降りてこられなくなっている状態と考えられます。そのため、身体の上部では熱や乾きを生じさせやすくなっています。
このような状態の方によく見られる症状としては:
- 目の疲れや乾燥
- 不眠傾向
- 強い不安感
- 皮膚や髪の乾燥
しかし、BMIの状態や頻尿(1日10回程度)などから、身体全体が熱で乾燥しているわけではないようです。舌の色が赤っぽく喉の渇きがあることから、気の滞りによって身体の中心部に熱がこもり、上昇に偏った気の巡りが生じていることが息苦しさの原因と考えられます。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
仕事中に症状が悪化するとのことですので、気の巡りを良くする自然療法として以下のことをおすすめします:
1. 適度な運動で気の巡りを改善
広々とした公園などでゆっくり散歩するような軽い運動を心がけてみましょう。気の巡りが良くなり、息苦しさの改善につながります。散歩中は意識的に呼吸に集中してみてください。
2. マインドフルネス呼吸法
仕事のことなど嫌なことが頭に浮かんできたら、歯を軽く噛み合わせて、再び呼吸に意識を戻す習慣をつけてみましょう。このように練習していくと、次第に嫌な考えに巻き込まれない時間が長くなります。
普段の生活や就寝前に実践すると、頭の中が静かな時間が徐々に増えてくるでしょう。呼吸法と合わせて丹田(おへその下あたりにあるエネルギーの中心)に意識を向けると、気が下へと降りてきやすくなりますよ。
3. 横隔膜リラクゼーション
緊張やストレスによって、みぞおち周辺が固くなり横隔膜(呼吸を司る筋肉)がせり上がることで、息苦しさを感じることもあります。仰向けになって、横隔膜を押し下げるようなイメージでお腹をやさしくマッサージしてみましょう。お腹の緊張が緩み、呼吸がしやすくなります。
気の滞りに効果が期待できる漢方薬
なお、気の滞りの改善に効果が期待できる代表的な漢方薬をいくつかご紹介します:
- 香蘇散(こうそさん):気の滞りを改善し、上半身の不調を整える漢方薬です。
- 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):喉の違和感や胸の苦しさを改善する効果があります。
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):気の上昇を抑え、精神的な不安を鎮める効果があります。
ただし、これらはあくまで気の滞りに対する一般的な漢方薬であり、個人の症状や体質によっては単独では効果が出ない場合もあります。複雑な症状をお持ちの方は、当店での漢方相談をご利用ください。
まとめ
息苦しさの原因は気の滞りにあることが多く、特に仕事のストレスなどから気が上に昇り過ぎて下降しにくくなっている状態が考えられます。自然療法としては、適度な運動、意識的な呼吸法、横隔膜のリラクゼーションが効果的です。
これらの方法を日常に取り入れることで、気の巡りが改善し、息苦しさが軽減されていくでしょう。ただし、症状が長く続く場合や悪化する場合は、専門家への相談をおすすめします。
YouTubeでも解説しています。

ご自分の体質にあった
漢方薬を試してみたい方は
ピヨの漢方の漢方相談を
ご利用ください。
