体のだるさが抜けず胃の不調や立ちくらみ中途覚醒がある方の体質の特徴と自然療法

疲れやすい
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

身体のだるさにお悩みの方から

質問をいただきましたよ。

こんにちは、皆さん。今回は多くの方が悩んでいる「なかなか抜けない体のだるさ」について考えていきたいと思います。特に環境の変化や生活習慣の乱れから、体調不良が長引いてしまうケースは珍しくありません。

今回ご紹介するのは、引越し後から体調不良が続いている34歳女性の事例です。寒く湿気のある環境への変化が体に与える影響と、その改善方法について一緒に見ていきましょう。

外見的な特徴とお悩みの症状

  • 34歳・女性
  • 161cm
  • 60kg
  • BMI:23.15
  • 髪の毛が乾燥して抜けやすい
  • 舌に歯の跡がある
  • 体のだるさが抜けない
  • 胃の気持ち悪さや立ち眩み
  • 途中覚醒、動悸
  • 三年前の引越し後から体調不良
  • 休みの日のほうが起き上がれない
  • 動悸は午前に起きやすく、午後に回復することがある
  • 最近の健康診断で貧血気味との診断

なぜ体がだるくなるのでしょうか?

体のだるさには、大きく分けて二つの原因が考えられます。一つは「気」が量的に不足している状態、もう一つは「気」の巡りが悪くて体の隅々まで届いていない状態です。

この方の場合、BMIからは適正範囲内ですので、栄養の吸収自体はできているようです。しかし、貧血気味との診断があり、体が栄養を活用する段階で負担がかかっていると考えられます。

手足の冷えや食後のもたれ感なども見られることから、食べ物を身体に必要な材料に変える働きである「体の熱源」が弱っている状態にあります。これは東洋医学でいう「脾胃(ひい)」の機能低下に関連しています。

水を巡らせる力の低下が引き起こす症状とは?

舌に歯の跡がある、雨の日に体調が悪い、下半身を中心に浮腫みがあるなどの症状は、体内の水分を適切に巡らせる力が弱っていることを示しています。東洋医学では、これを「水滞(すいたい)」と呼びます。

また、イライラや怒りっぽさ、吐き気、肩こりなどの症状は、「気」の巡りに滞りがあり、上昇してしまっている状態を表しています。この状態に貧血気味の状態や髪の乾燥・抜け毛が加わると、体はだるさや疲れ感を生じやすくなります。

なぜなら、体の燃料は血液によって末端の細胞まで運ばれますが、運ぶための血が少なく、さらに気の滞りがあると、重要な臓器のある中心部に気血が集中してしまい、手足などの末端部には十分に届かなくなるからです。これが慢性的なだるさの原因となります。

朝と夜、休日と平日で異なる症状の理由は?

この方は、動悸などの症状が午前に起きやすく午後に回復することがあるとのこと。これは体を動かし始める時期に体調が悪化しやすい傾向があると考えられます。

重いものを動かす時と同じように、体も最初の動き出しには強いエネルギーが必要ですが、一度動き出せば比較的楽になります。午前中は気の巡りの勢いが十分でないため、気の滞りや余分なものが充満していると症状が強く出ますが、午後になると巡りがスムーズになり症状が和らぐのです。

また、休みの日のほうが起き上がれないことが多いのは、平日の疲労が蓄積していることや、強制的に体を動かす必要がないため、だるさを強く感じるのかもしれません。睡眠がうまく取れないと体調が悪化するとのことですので、気の回復が不十分な状態も原因の一つと考えられます。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

この方の症状の背景には、体の冷えが存在し、余分な水分があちこちに停滞して気の滞りを引き起こしています。そのため水の動きが悪くなり、さらに貧血症状があるため、体の燃料を十分に運べないエネルギー不足の状態となっています。

このような状態を改善するためには、以下の対策が効果的です:

  • 適度な運動を取り入れる:体に熱を作り出し、お腹の働きを回復させる
  • 早めでしっかりとした睡眠:気の回復を促進する
  • 湿気対策:除湿器の使用を継続する
  • 温かい食事や飲み物:体を内側から温める
  • 軽いストレッチや腹式呼吸:気の巡りを促進する

運動によって体に熱が作られれば、消化器系の働きも回復し、気の巡りも順調になって余分な水分の排出も進みます。無理のない範囲で運動を取り入れ、体が心地よい疲れを感じたら、早めにしっかりと睡眠を取るようにしましょう。

水滞と気虚体質に効果が期待できる漢方薬

この体質改善に効果が期待できる代表的な漢方薬をいくつかご紹介します:

  • 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう):余分な水分の排出を促し、めまいやむくみの改善に効果が期待できます
  • 六君子湯(りっくんしとう):胃腸の働きを高め、気の巡りを改善する効果があります
  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):気を補い、全身の倦怠感や疲労感の改善に役立ちます

ただし、これらはあくまで一般的な水滞と気虚体質の改善に効果が期待できる漢方薬であり、個人の症状や体質に合わせた処方が必要です。症状が複雑な場合には、単独では効果がない場合もありますので、当店の漢方相談をご利用いただくことをおすすめします。

まとめ

体のだるさが抜けない、胃の不調や動悸などの症状には、体の冷えや水分代謝の乱れ、気の巡りの滞りなど、複合的な要因が関わっています。特に環境の変化による影響は大きく、寒く湿気のある場所への引越しが体調不良のきっかけになることも少なくありません。

適度な運動と十分な睡眠、湿気対策などの生活習慣の改善を通じて、体内環境を整えることが大切です。症状が改善しない場合は、漢方相談などの専門的なアドバイスを受けることも検討してみてください。

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