
こんにちは
どうなさいましたか?

足のつりにお悩みの方から
質問をいただきましたよ
夜中に突然足が攣って飛び起きた経験はありませんか?多くの人が脱水が原因だと思っていますが、実はそれだけではありません。
特に繰り返し起こる夜中の足つりには、もっと深い原因が隠されています。今回は東洋医学の観点から、夜中に足がつる本当の原因と、漢方を使った根本的な解決方法について詳しく解説していきます。
足がつるメカニズムとは?
足がつるということは、筋肉が収縮することです。筋肉を収縮させるのは肝気の働きで、肝気が収縮しろと指令を出します。
何かがなくなったから収縮するだけではありません。肝気が過剰になって、弛緩させようとする時に、その鎮め役がなくなるからつったままになるのです。
つまり収縮させようという力を制御できないから、つった状態が続くのです。
なぜ夜中に足がつるのか?
夜間につりやすいのは、血液の流れを含めた気血の調節の乱れが起きるからです。
特に午後11時頃は肝胆の気が働き始める時間帯で、普段から緊張やストレスなどで気が滞りやすい方の場合、この時にスムーズに気血が流れないため痙攣が起こります。
また夜は陰が主役となる時間帯です。日中の活動で陰液つまり血や津液が消耗されると、夜間にその不足が顕著になります。
そして筋肉に十分な栄養や潤いが供給されなくなると、痙攣を起こしやすくなるのです。
夜中に足がつる主な原因
- 肝血や腎陰の不足:肝は筋肉の滋養に関わり、腎は生命活動の根源や潤いの元を貯蔵している
- 体の冷えや湿邪の蓄積:気血の流れを停滞させ、経絡を詰まらせる
- 肝気の調節異常:収縮を制御する力が働かなくなる
これらが不足すると筋肉の機能が円滑に働かなくなります。
さらに体の冷えや湿邪が蓄積していると、陰の時間帯には気血の流れがより悪化しやすくなります。冷えは気血の巡りを停滞させ、湿邪は経絡を詰まらせるため、肝気が働こうとしても流れが阻害されるので、鎮め役が届かなくなります。
どうすれば改善できるのでしょうか?
まず日常生活では十分な睡眠をとり、過労を避けることが大切です。
そして冷たい飲み物の過剰摂取は控え、体を温める飲み物を選びましょう。
ストレスは肝気の滞りを生じさせるので、適度な運動やリラックスタイムを設けることも重要です。
日常生活での改善ポイント
- 十分な睡眠を確保する
- 過労を避ける
- 冷たい飲み物の過剰摂取を控える
- 体を温める飲み物を選ぶ
- 適度な運動を取り入れる
- リラックスタイムを設ける
効果的なツボ刺激で改善しよう
足のつりに効果的なツボがあります。これらのツボを刺激することで、気血の流れを整えることができますね。
主要なツボ
- 太衝(たいしょう):足の甲の親指と人差し指の間にあり、肝気の流れを整える
- 承山(しょうざん):ふくらはぎの中央にあり、筋肉の緊張を和らげる
- 湧泉(ゆうせん):足の裏の中央やや上にあり、腎気を補い全身の気血を巡らせる
この体質改善に効果が期待できる漢方薬
夜中の足つりには、漢方薬も効果的とされています。症状や体質に応じて、適切な処方を選ぶことが重要です。
以下は夜中の足つりでお悩みの方の体質改善に効果が期待できる漢方薬です。この方に合う漢方薬ではなく、あくまで特定の体質改善の参考として紹介しています。
- 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう):急性の筋肉の引きつりに即効性が期待できる代表的な処方
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):血虚と湿邪による症状に効果があり、女性の体質改善によく用いられる
- 五苓散(ごれいさん):水の巡りが悪い場合に使用され、体内の水分代謝を整える
症状が複雑な場合には、単独では効果がない場合があります。当店のピヨの漢方では、お一人お一人の体質に合わせた漢方相談を行っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
夜中の足つりは脱水ではなく、肝気の調節の乱れや陰液供給不足が主な原因です。
規則正しい生活習慣と適切な漢方薬、そして効果的なツボ刺激で改善が期待できます。継続的なケアで快適な睡眠を取り戻しましょう。
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