
こんにちは
どうなさいましたか?

不眠にお悩みの方から
質問をいただきましたよ
「運動して体は疲れているはずなのに、なぜか眠くならない」という経験はありませんか?
現代人の多くが抱えるこの悩みは、実は中医学の観点から明確に説明できる現象なのです。
今回は、体が疲れているのに眠れない理由について、東洋医学の視点から詳しく解説していきますね。
適切な運動法や体質改善のポイントもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
体が疲れているのに眠くならないのはなぜ?
まず、睡眠のメカニズムから考えてみましょう。
睡眠に入るためには、脳を潤いによって穏やかな状態にして、その働きを鎮める必要があります。
しかし、運動をすると体に起きることは、熱である陽気が盛んになるという現象です。
陽気が盛んになるだけでなく、全体に広がって巡るのですが、ここで問題が生じることがあります。
元々の体質として気の巡りが良くない状態にあると、陽気が全体に広がることができません。
その結果、気が上方へと向かってしまうのです。
もちろん運動によって気血(きけつ)が消耗されているので、体は疲れてきます。
しかし、盛んになった熱により脳の働きは煽られるため、眠れなくなってしまうのです。
また、元々の体質として血や潤いの不足があったり、それを作る仕組みに乱れがあると、この症状は出やすくなります。
眠れない理由をまとめると:
- 運動により陽気(熱)が盛んになる
- 気の巡りが悪いと熱が上方に向かう
- 脳の働きが煽られて覚醒状態になる
- 血や潤いの不足が症状を悪化させる
このようなタイプの方はどのような運動が良い?
このタイプの方には、リラックスを心がけた気功法のような運動がおススメです。
体の動きや呼吸に意識を向けながら、リラックスを心がけた運動をすると効果的ですね。
気が全身へと巡り、頭にこもった熱は降りてきやすくなりますので、ぜひお試しください。
おすすめの運動法:
- 太極拳や気功などのゆっくりとした動き
- 深い呼吸を意識したストレッチ
- ヨガなどのリラクゼーション系運動
- ウォーキングなどの軽い有酸素運動
この体質改善に効果が期待できる漢方薬
ここでは、気の巡りが悪く、陽気が上方に向かいやすい体質の改善に効果が期待できる漢方薬をご紹介します。
ただし、これらは特定の体質改善を目的としたものであり、個人の症状に必ずしも適合するとは限りません。
- 甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう):心を落ち着かせ、神経の興奮を鎮める効果が期待できます
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):気の巡りを改善し、上方に昇った熱を降ろす働きがあります
- 酸棗仁湯(さんそうにんとう):血を補い、心を安定させることで睡眠の質を改善します
症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では効果が不十分な場合があります。
当店では個別の漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
体が疲れているのに眠くならない現象は、中医学的には気の巡りの悪さと陽気の上昇が原因です。
激しい運動よりも、リラックスを心がけた運動を選択することで、気の巡りを改善できます。
また、体質改善には適切な漢方薬の活用も効果的ですね。
睡眠の質を向上させるためには、運動の質と体質改善の両面からアプローチすることが大切です。
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