
こんにちは
どうなさいましたか?

不眠に悩んでいる人がいます
どうしたらいいですか?
睡眠は健康の要、といわれるほど私たちの心身にとって大切なものです。しかし、「布団に入っても眠れない」「お腹の張りや胃のムカムカで横になれない」といった悩みを抱えている方も少なくありません。
実は、こうした不眠の背景には「湿痰体質」という東洋医学的な体質が関係している場合があります。体内に余分な水分が停滞することで、睡眠の質が低下してしまうのです。
むくみで、どうして不眠になるの?
眠るためには、脳を穏やかにするための潤いが必要です。しかし、お腹の機能異常や食べ過ぎにより、食べた物が上手く運べなくなると、お腹の中に余分な水分が停滞するようになります。
この余分な水分が、脳へと潤いを届けるのを邪魔することで、脳は穏やかさを保つことができなくなります。その結果、不眠に悩まされるようになるのです。
特に食後に眠くなるのに、いざ布団に入ると胃のムカムカやお腹の張りを感じて眠れないという症状は、湿痰体質による不眠の典型的なサインかもしれません。
むくみによる不眠に効く漢方薬は?
では今回は、湿痰で不眠になる方に使われることのある、漢方薬のうち、温胆湯、半夏白朮天麻湯、半夏厚朴湯について考えて行きましょう。
温胆湯
温胆湯には、理気化痰、清胆和胃の効能があります。
- 理気化痰:気の巡りを良くすることで、ドロドロした動きの悪い水分を排除すること
- 清胆和胃:胆の余分な熱を冷ますことで、胃の働きを良くすること
この働きにより温胆湯は、停滞しているドロドロした水分を下向きに引き降ろし、気の巡りを整えて、余分な熱を排除してくれます。それにより、食べ過ぎによりお腹の中に余分なモノが停滞したことによる不眠の解消に使われます。
ちなみに温胆湯は不安や憂鬱などの精神症状や、胸灼け、食欲不振などの解消にも使われます。
半夏白朮天麻湯
半夏白朮天麻湯には、燥湿化痰、平肝熄風の効能があります。
- 燥湿化痰:余分な水分を排除するとともに、ドロドロした粘っこい水分も取り除くこと
- 平肝熄風:体の運搬係となる肝気(かんき)の働きを穏やかにして、乱れて暴走している気の流れを落ち付かせること
この働きにより半夏白朮天麻湯は、お腹の働きを高めながら、停滞している余分な水分やドロドロした水分を排除して、上方にこもっている熱や、乱れている肝気の働きを穏やかにしてくれます。それにより、お腹の働きが弱ってしまったことにより、余分な水分が停滞して不眠になっている場合に使われることがあります。
ちなみに、半夏白朮天麻湯はめまいや頭痛、嘔吐や胸苦しいような場合の解消にも使われます。
半夏厚朴湯
半夏厚朴湯には、行気解鬱、降逆化痰の効能があります。
- 行気解鬱:気の巡りを改善することで、抑うつ状態を解放すること
- 降逆化痰:気を下向きに引き降ろしながら、ドロドロした水分を排除すること
この働きにより半夏厚朴湯は、気の巡りを下向きに解放しながら巡らせ、停滞している余分な水分を排除することで、不眠の解消に使われます。
ちなみに、半夏厚朴湯は吐き気や、お腹の張り、胸苦しさや、ヒステリー球(喉に何かが詰まったような不快感)の解消にも使われることがあります。
まとめ
湿痰体質が原因で不眠に悩まれている方には、上記で紹介した3つの漢方薬が効果的な場合があります。しかし、症状が複雑な場合には、単独では効果が現れにくいこともあります。
また、漢方薬は体質や症状に合わせて選ぶことが大切です。お悩みの症状がある場合は、当店での漢方相談をご利用いただくことをおすすめします。専門家が丁寧にカウンセリングを行い、あなたの体質に合った漢方薬をご提案いたします。
良質な睡眠は健康の基本です。むくみや胃の不調による不眠でお悩みの方は、ぜひ東洋医学的なアプローチも検討してみてはいかがでしょうか。
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