
こんにちは
どうなさいましたか?

食欲不振にお悩みの方から
質問をいただきましたよ
あなたは空腹感をあまり感じないのに、一度食べ始めると止まらなくなってしまった経験はありませんか?
また、1日1食でも過ごせるけれど、なぜか疲れやすいと感じることはないでしょうか。実はこれ、あなたの体からの重要なSOS信号かもしれません。
この一見矛盾する症状には、東洋医学的に見ると「気の滞り」という原因が隠れています。今回は、この不思議な状態の理由と、日常生活で実践できる改善方法について詳しく解説していきます。なぜこのような状態になるのか、そしてどうすれば自然な食欲を取り戻せるのか、一緒に見ていきましょう。
なぜ空腹感がないのに食べ過ぎてしまうのか?
空腹感を感じないことは、まずお腹の働きが低下しているサインと考えられます。東洋医学では、これを**「脾気(ひき)」が弱っている状態**と表現します。
お腹の機能が低下すると、食べ物を十分にエネルギーに変換できなくなります。そのため、少ないエネルギーで体を動かそうとするため、自然と疲れやすくなってしまうんです。
ここで疑問が生じますね。本来、お腹の機能が低下していれば食べられなくなるはず。でも実際は食べ始めると止まらなくなる…これは一見矛盾しています。
この状態は、ストレスなどによって生じた「気の滞り」がお腹の働きを攻撃し、正常な食欲信号が乱れていることが原因です。そしてさらに困ったことに、食べた後に気持ち悪くなってしまうこともあります。
これもやはり気の滞りが関係しています。食べ物を運ぶ働きが気の滞りによって正常に機能せず、食べ物が胃腸内でうまく移動できない状態になります。そのため、押し戻すような形で不快感や気持ち悪さを感じるのです。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
気の滞りを改善し、健康的な食欲を取り戻すためには、以下の自然療法が効果的です:
- 適度な運動を取り入れる
- 散歩やストレッチなど軽い運動でも、気の流れを促進し、お腹の働きを活性化できます
- 無理のない範囲で毎日10〜15分でも続けることが大切です
- 呼吸法を意識する
- 考えすぎを止めて、呼吸に意識を向けましょう
- 深呼吸を1日数回、数分間行うだけでも気の滞りが緩和されやすくなります
- みぞおちマッサージを実践する
- 仰向けになってみぞおちを下に向かってゆっくりマッサージしてみてください
- 気持ちの良い範囲でお腹を優しくマッサージすると、滞った気の流れを促し、胃の働きを助けます
- 食生活を見直す
- 冷たいものの摂りすぎを控えましょう(冷たい飲み物だけでなく、きゅうりやスイカなど性質的に体を冷やす食材も含みます)
- 空腹感を感じてから食事をし、よく噛んで腹八分目を心がけてください
気の滞りに効果が期待できる漢方薬
気の滞りの改善に効果が期待できる代表的な漢方薬をご紹介します。ただし、これらは一般的な情報であり、あなた個人の体質や症状に合うかどうかは専門家の判断が必要です。
- 香蘇散(こうそさん):気の滞りを解消し、胃腸の働きを整える漢方薬です。食欲不振や気分の落ち込みにも効果が期待できます。
- 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):みぞおちの詰まった感じや不安感を和らげ、気の流れを促進します。のどの違和感も改善します。
- 柴芍六君子湯(さいしゃくりっくんしとう):気の滞りを穏やかにして、胃腸の機能を高める効果があります。
症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では効果が十分でない場合があります。ピヨの漢方では、あなたの体質や症状に合わせた漢方相談を行っていますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
食欲不振なのに食べすぎてしまう矛盾した状態は、気の滞りによるお腹の働きの低下が原因です。適度な運動、呼吸法、みぞおちのマッサージで気の流れを改善し、冷たいものを控え、よく噛んで食べることで症状が和らぎます。
気の滞りは現代人に多い症状ですが、日々の小さな習慣の積み重ねで改善できることも多いものです。無理せず、できることから少しずつ始めてみましょう。自分の体と向き合い、本来の健康的な食欲を取り戻していきましょうね。
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