ピヨ先生、こんにちは
柴胡桂枝乾姜湯について知りたいとの
質問をいただきましたよ。
YouTubeでも解説しています。
桂枝茯苓丸で多汗が改善
桂枝茯苓丸を飲んで
多汗がなくなりましたが
精神的に落ち着ける効果などありますか？
とのことです。
桂枝茯苓丸の働き
桂枝茯苓丸って
どんな漢方薬なのですか？
桂枝茯苓丸は
熱をこもらせながら
滞ってしまった血や水を
巡らせてくれる漢方薬です。
また過度に上昇した気を
引き降ろす働きもありますので
不安や煩躁感が
激しい動悸などを
伴いながら起きる
ヒステリーなどの症状の解消にも
効果が期待できます。
どうして痛みに効くのですか？
痛みは気血の流れが
阻害されることで起きると
考えます。
例えば
気の滞りは
張った痛みが
水の滞りは
腫れを伴う重だるい痛みが
血の滞りは
局所に固定した
突き刺さるような
痛みになります。
桂皮によって
体の芯部の熱源を
温めることで
塞がって
通りにくくなっている
気血の流れを
血管を拡張しながら
上向きに回復させます。
芍薬によって
潤いが補充されて
筋肉の緊張が緩み
心も体もともに
鎮静するようになりますので
筋肉の過度の緊張によって
気血の流れが妨げられてしまうのを
防いでくれます。
茯苓は
お腹の中に停滞している水分を
上下に巡らせて
余分な水分は
下向きに引き降ろして
尿として排出しますので
滞っている水分が排除されて
血管への圧迫が少なくなることで
血液の流れが改善します。
牡丹皮は熱を冷ましながら
停滞している血液を
全身に巡らせてくれますので
熱によって煮詰まってしまい
ドロドロになった血液の流れが
さらさらと巡るようになります。
桃仁は滞っている血液を
下向きに動かしていきます。
これらの働きによって
停滞している血や水が巡り
こもっている熱が冷まされますので
熱を持ちこもっていた
血や水が動き出し
痛みが解消されます。
桂枝茯苓丸は精神的な症状にも効くの？
では、どうして精神的な症状にも効くのですか？
桂皮には体の上の方へと
浮き上がっている熱を
体の芯部へと
引き戻す働きがあります。
さらに、桂皮と茯苓が組み合わさると
体の深い部分に留まれなくなった気が
急激に上昇して
頭に熱が浮き上がって悪さをしている状態を
熱を引き降ろして
水分を巡らせることで
解消してくれます。
さらには芍薬で緊張を緩め
牡丹皮や桃仁で
血を巡らせながら
こもった熱が冷まされるので
頭に血が上っていた精神状態が
穏やかに落ち着きやすくなります。
使う際の注意点
何か使う時の注意点などありますか？
血液をやや強めに巡らせますので
血の不足している方では
空回りしてしまう場合があり
単独で使う際には
注意が必要です。
また体を冷やす性質が
主体になりますので
体が冷えているような方も
注意しながら使うようにしましょう。
まとめ
今回は、桂枝茯苓丸について
解説しました。
ご自分の体質にあった
漢方薬を試してみたい方は
ピヨの漢方の漢方相談を
ご利用ください。
