
こんにちは
どうなさいましたか?

お腹の不調にお悩みの方から
質問をいただきましたよ
春の訪れと共に、なんだか胃腸の調子が気になるという方はいませんか?
季節の変わり目は、体のバランスが崩れやすい時期です。特に胃腸は環境の変化に敏感で、食欲不振やお腹の張り、むくみなどの不調を感じやすくなります。
そんな時におすすめしたいのが、いんげん豆を使った手作りの白あんです。
和菓子の定番である白あんは、実は胃腸をいたわる薬膳食材として古くから重宝されてきました。今回は、そんな白あんの薬膳的な効果と、ご家庭で簡単に作れるレシピをご紹介します。
胃腸が弱っている時や、体が重だるく感じる時にも、やさしく体をサポートしてくれる一品です。
白あんの食材が持つ薬膳パワーとは?
インゲン豆(いんげんまめ)
性味・帰経:
- 性味:甘・平
- 帰経:脾・胃・腎
薬膳効果:
- 健脾養胃(けんぴようい):脾胃を丈夫にし食欲不振や胃もたれを改善
- 利水消腫(りすいしょうしゅ):体内の余分な水分を排出しむくみを軽減
- 補益強身(ほえききょうしん):滋養強壮に優れ体力回復に役立つ
インゲン豆は甘味があり体を冷やしも温めもしない平性のため、体質を問わず使いやすい食材です。
特に胃腸が弱い方や、食欲不振でお悩みの方にぴったりの食材なんですね。食物繊維が豊富で便通改善にも効果的で、日常の食事に取り入れやすい優秀な健康食材といえます。
腸内環境を整える効果も期待できるため、便秘の改善にもつながり、体内の老廃物をスムーズに排出できるようになります。
てんさい糖(甜菜)
性味・帰経:
- 性味:涼・平・甘
- 帰経:肺・脾・胃・肝・腎
薬膳効果:
- 活血行瘀:血の巡りを良くし滞りを取り除く
- 清熱解毒:体の熱を冷まし毒素を排出する
- 寛胸下気:胸のつかえを和らげ気を降ろす
レシピ紹介
材料(作りやすい分量)
- 白いんげん豆(大手亡豆を使用):300g
- お湯:800ml
- てんさい糖:150g(3回に分けて使用)
- 塩:少々
作り方
- 豆を洗う
- 白いんげん豆をざるに入れ、流水でよく洗います
- お湯につける
- 圧力鍋の場合:説明書通りに準備
- 普通の鍋の場合:一晩水に浸けておきます
- 豆を煮る
- 豆がやわらかくなるまで煮ます(鍋で約1時間)
- 指で軽く潰せる程度まで煮てください
- 豆と煮汁を分ける
- ざるなどを使って豆と煮汁を分けます
- 煮汁は後で使うので取っておきましょう
- 豆を滑らかにする
- フードプロセッサーなどで豆を滑らかにします
- 少し煮汁を加えながら調整してください
- 火にかけて味付け
- 鍋に戻し、弱火にかけます
- てんさい糖を3回に分けて加え、その都度よく混ぜます
- 塩を加える
- 最後に塩を少々加えて味を調えます
- 好みの固さで完成
- 木べらで混ぜながら、お好みの固さになったら火を止めます
アレンジ
- 抹茶あん:白あん100gに抹茶1-3gを混ぜる
- 桜あん:白あんに桜の葉の塩漬けを刻んで混ぜる
どんなタイプの人に向いている?体質別おすすめコメント
この白あんは、特に以下のような方におすすめです:
胃腸が弱い方 消化機能が低下している時に、やさしく栄養を補給できます。甘味が脾胃を補い、消化を促進してくれるでしょう。
食欲不振でお悩みの方 自然な甘さが食欲を刺激し、少量でも効率よく栄養を摂取できます。特に病後の回復期にもおすすめです。
むくみやすい方 いんげん豆の利水作用により、体内の余分な水分を排出し、むくみの改善が期待できます。
便秘がちな方 豊富な食物繊維が腸内環境を整え、自然なお通じを促進します。
疲れやすい方 腎の働きを補う効果により、慢性的な疲労感の改善にも役立ちます。
気をつけたい点と注意事項
白あんは体にやさしい食材ですが、以下の点にご注意ください:
生のインゲン豆には毒性があるため、必ず十分に加熱してからお召し上がりください。
糖分の摂りすぎに注意 てんさい糖を使用していますが、糖分は適量に抑えましょう。糖尿病の方は特に注意が必要です。
消化に時間がかかる場合 豆類は消化に時間がかかるため、胃腸が極度に弱っている時は少量から始めてください。
ガスがたまりやすい方 豆類は人によってはガスがたまりやすくなる場合があります。お腹が張りやすい方は少量ずつ様子を見ながら摂取してください。
アレルギーのある方 豆類にアレルギーがある方は摂取を控えてください。
まとめ
手作りの白あんは、胃腸をいたわりながら体調を整える優秀な薬膳食材です。
いんげん豆の持つ健脾益胃の効果により、食欲不振や消化不良でお悩みの方にも安心して召し上がっていただけます。また、利水作用によりむくみの改善も期待できるため、体が重だるく感じる時にもぴったりです。
特に胃腸が弱い方、食欲不振でお悩みの方、むくみやすい方におすすめしたい一品です。
市販のあんことは違い、添加物を使わずに作れるのも嬉しいポイントですね。抹茶あんや桜あんにアレンジして、季節の和菓子作りにも活用してみてください。
日々の食事に薬膳の知恵を取り入れることで、体の内側からゆっくりと体調を整えていきましょう。
このレシピの動画はこちらから(YouTube)
参考文献

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