お腹の冷えと萎縮性胃炎の関係について

お腹の不調
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

萎縮性胃炎にお悩みの方から
質問をいただきましたよ

診断をされた萎縮性胃炎に加えて、舌が白く歯型がついているという症状。このような状態が見られるとき、お腹の冷えが深く関係しているかもしれません。

漢方医学の視点では、舌の状態は体全体の健康を映す鏡とされています。今回は、このお腹の冷えと萎縮性胃炎の関係について、詳しく解説していきます。

あなたの胃の不調が実は冷えからきているのか、その仕組みを理解することで、改善への道が見えてくるはずです。

舌が白くなるのはなぜですか?

舌が白くなる原因として、漢方では冷え血虚(けっきょ=血が不足している状態)が考えられます。

特に注目すべきは、舌に歯型がついているという点です。これは水を巡らせる力が不足していることを示しています。このサインから判断できるのは、お腹の冷えの影響がありそうだということです。

お腹の冷えがあると、具体的にどうなるんですか?

お腹が冷えると、体の中を巡る気血(きけつ=生命エネルギーと栄養)の流れが悪化します。この流れの悪化により、いくつかの問題が連鎖的に起こるのです。

気血の流れが悪くなると、まず粘液の分泌が減少し、腸管の動きも悪くなります。その結果、胃酸が長時間停滞してしまいます。

停滞した胃酸は胃壁を傷つけ、これが積み重なることで萎縮性胃炎になることがあるのです。お腹の冷えは単なる不快感ではなく、深刻な胃の問題につながる可能性があるのですね。

お腹の冷えからは他にどんな症状が出ますか?

お腹の冷えがある場合、胃炎以外にも様々な症状が見られることがあります。

代表的な症状として挙げられるのは、疲れやすさ軟便です。これは次のメカニズムで起こります。

お腹が冷えると、消化の力が落ちてしまいます。その結果、栄養を吸収して合成する力も低下し、それが 疲れやすくなる原因となるのです。

一つの指標として覚えておくと良いのは、お腹を温めると症状が楽になるなら、冷えが原因の可能性が高いということです。試してみる価値がありますね。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

食事面でのアプローチ

改善の基本となるのは、温かい食事を心がけることです。特に避けるべき食材があります。

避けるべき食材:

  • アイスクリーム
  • 冷たい水分
  • 生もの

代わりに、生姜やねぎなど温性食材を活用しましょう。これらは胃を温めて、消化力を助けます。

また、脂っこいものや香辛料は控えめにすることも大切です。良く噛んで、腹八分目を目安に食事をすることで、胃への負担を減らせます。

生活習慣でのアプローチ

食事同様に重要なのが生活習慣の改善です。

睡眠: 夜更かしは避け、規則正しい睡眠を心がけてください。体のリズムが整うと、消化機能も正常に戻ります。

運動: ウォーキングなど軽い運動で血流を改善しましょう。激しい運動ではなく、無理なく続けられるものが効果的です。

ストレス管理: ストレスも冷えを悪化させます。深呼吸や軽い瞑想でリラックスすることで、心身のバランスを保つことができます。

この体質改善に効果が期待できる漢方薬

お腹の冷えと胃炎の改善に向けて、複数の漢方薬があります。以下は、冷えによる胃炎の体質改善に効果が期待できる漢方薬の例です。

  • 人参湯(にんじんとう):体の芯を温めて、お腹の働きを高めます。冷えからくる胃炎に最も代表的な処方です。
  • 附子理中湯(ぶしりちゅうとう):体の深い冷えに対応し、消化機能を強力に温めます。より強い冷えがある場合に選ばれます。
  • 真武湯(しんぶとう):水分代謝を改善しながら、体を温めます。舌の歯型が見られる場合に特に有効です。

体質や症状により適した処方が異なります。複雑な症状の場合には、単独では効果がない場合があるため、漢方相談をされることをおすすめします。

専門家の診断を受けることで、あなたの体質に最も合った処方を見つけることができます。

まとめ

萎縮性胃炎と舌の白さ、歯型は、実はお腹の冷えという共通の原因から起こっている可能性があります。

冷えにより気血の流れが悪化し、粘液分泌の低下や胃酸の停滞が起こることで、胃壁が傷つき胃炎に至るのです。この連鎖を断つには、温かい食事、規則正しい睡眠、適度な運動、ストレス管理という生活習慣の改善が基本となります。

同時に、自分の体質に合った漢方薬を取り入れることで、改善のスピードが大きく変わります。まずは今日から、お腹を温める意識を持って過ごしてみてください。

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ピヨ先生
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