
こんにちは
どうなさいましたか?

アンチエイジングにお悩みの方から
質問をいただきましたよ
お正月といえば黒豆ですが、実はこの黒い小さな豆には、素晴らしい薬膳パワーが詰まっているのをご存知でしょうか。
**中医学では「黒い食べ物は腎を養う」**と考えられており、黒豆はまさにその代表格です。腎が弱くなると、膝や腰の痛み、髪のトラブル、骨の衰え、耳の不調などが現れやすくなります。
現代の忙しい女性にとって、これらの不調は身に覚えがあるのではないでしょうか。黒豆を日常的に取り入れることで、自然な形でのアンチエイジング効果が期待できるんです。
今回は、お正月だけでなく一年中楽しめる薬膳黒豆のレシピをご紹介します。市販の蒸し豆や炒り豆でも手軽に取り入れられますが、手作りならではの美味しさと効果をぜひ体感してみてくださいね。
黒豆の食材が持つ薬膳パワーとは?
黒豆(くろまめ)
性味・帰経:
- 性味:平・甘
- 帰経:脾・腎
薬膳効果:
- 祛風利水(きょふうりすい):余分な水分を排出し、むくみを改善する
- 活血解毒(かっけつげどく):血行を促進し、体内毒素を排出する
- 明目養血(めいもくようけつ):眼精疲労を回復し、視力向上を助ける
甜菜(てんさい)
性味・帰経:
- 性味:涼・平・甘
- 帰経:肺・脾・胃・肝・腎
薬膳効果:
- 活血行瘀:血流を促進し血の滞りを改善する
- 清熱解毒:体内の熱と毒素を取り除く効果
- 寛胸下気:胸の詰まりを取り気の流れを良くする
薬膳黒豆のレシピ
お正月の定番を、薬膳の知恵で一年中の健康食材に変身させましょう。
材料:
- 黒豆:200g
- 熱湯:1200ml(豆の6倍量)
- てんさい糖:160g
- はちみつ:40g(艶出し用、なければてんさい糖40gで代用)
- しょうゆ:5ml
- 鉄製の玉または錆びた釘(色出し用)
作り方:
- 黒豆をきれいに洗います
- 水を沸かし、黒豆、鉄製の玉(または錆びた釘)を入れます
- 一晩そのまま置いておきます
- 翌日、火にかけてアクを丁寧に取り除きます
- クッキングシートなどで落し蓋をします
- 豆が柔らかくなるまで弱火で2〜3時間煮込みます(蓋は少し開けておく)
- 豆が煮汁から出ないよう、水分が減ったら差し湯をします
- 豆が指で潰せる柔らかさになったら、てんさい糖とはちみつを加えます
- 弱火で10分ほど煮て、アクを取り除きます
- 火を止めて粗熱を取り、これを3〜4回繰り返して好みの甘さに調整します
- 最後に温かいうちにしょうゆを加えます
- お好みで金箔や金粉を散らすと、お正月らしい華やかさが演出できます
注意: はちみつを使用しているため、1歳未満のお子様には与えないでください。
どんなタイプの人に向いている?体質別おすすめコメント
この薬膳黒豆は、特に以下のような体調の悩みを持つ方におすすめです。
むくみやすい方には、黒豆の利水作用が余分な水分の排出を助けてくれます。特に夕方になると足がパンパンになる方や、朝起きた時の顔のむくみが気になる方にぴったりです。
関節痛や腰痛でお悩みの方にも効果的です。血の巡りを良くすることで、痛みの緩和が期待できます。
月経不順や生理痛がつらい方は、黒豆の活血作用により、血流が改善され、女性特有の不調の軽減につながります。
髪や肌の衰えが気になる方には、腎を補う作用により、自然なアンチエイジング効果が期待できるでしょう。
疲れやすく、体力の衰えを感じる方にも、腎の機能を高めることで、根本的な体力回復をサポートします。
気をつけたい点と注意事項
黒豆は基本的に安全な食材ですが、いくつか注意していただきたい点があります。
消化の弱い方は、豆類全般がガスを発生させやすいため、最初は少量から始めることをおすすめします。よく噛んで食べることで、消化の負担を軽減できます。
糖分の摂取を控えている方は、てんさい糖やはちみつの量を調整してください。甘味料を使わずに、豆本来の味を楽しむのも良いでしょう。
アレルギーをお持ちの方は、大豆アレルギーの可能性があるため、初めて召し上がる際は少量からお試しください。
保存は冷蔵庫で3〜4日が目安です。作り置きする場合は、清潔な容器で保存し、早めにお召し上がりください。
まとめ
黒豆は、お正月の特別な食べ物というイメージがありますが、実は一年中私たちの健康をサポートしてくれる優秀な薬膳食材です。
腎を養い、血の巡りを良くし、老化を防ぐという三つの働きにより、現代女性が抱えがちな様々な不調に対応してくれます。むくみ、関節痛、月経不順、髪や肌の衰え、疲労感など、心当たりのある症状がある方にはぜひおすすめしたい食材です。
手作りの黒豆は確かに時間がかかりますが、市販の蒸し豆や炒り豆でも同様の効果が期待できます。毎日少しずつでも継続することで、自然な形での体調改善につながるでしょう。
季節を問わず、黒豆の薬膳パワーで健やかな毎日を過ごしてみませんか。きっと体の内側から変化を感じられるはずです。
このレシピの動画はこちらから(YouTube)
参考文献

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