手のひらの小さな水ぶくれ「汗疱」とは?東洋医学で見る原因と改善方法

皮膚の悩み
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

汗疱にお悩みの方から
質問をいただきましたよ

梅雨の季節になると、手のひらや足の裏に小さな水疱ができて悩んでいる方はいませんか?この症状は「汗疱(かんぽう)」と呼ばれる湿疹の一種です。

現代医学では原因不明とされることが多い汗疱ですが、東洋医学では体内の水分バランスの乱れが関係していると考えられています。今回は、汗疱の東洋医学的な見方から、根本的な改善方法まで詳しく解説していきますね。

汗疱の正体は何ですか?

汗疱の正体は体内にたまった痰湿です。 痰湿(たんしつ)とは、体内にたまった過剰な水分や湿気のことで、これが皮膚で水疱を形づくります。

興味深いことに、毎年5月の連休頃から悪化し、秋になると落ち着くパターンが多いんです。これは湿度の高い季節と密接に関係していることを示しています。逆に、涼しくなると悪化するような方は、冷えとの関連が強いと考えます。

東洋医学では、この痰湿が皮膚の表面に現れることで、特徴的な小さな水疱が生じると考えているんですね。

汗疱になる原因は何ですか?

主な原因は、水分の巡りの悪さです。 いくつかの要因が複合的に関わっています。

冷たい飲み物の過剰摂取

緑茶や牛乳、コーヒー、ジュースなどの多飲は脾胃(ひい)を冷やします。脾胃とは消化器系全般を指す東洋医学の概念で、ここが冷えることで体内に湿邪という余分な水分を蓄積させてしまいます。

ストレスや精神的緊張

ストレスも大きな要因の一つです。 ストレスは気や水の巡りを悪くし、滞った気が熱を生じやすくなります。この熱が湿邪と結びついて、皮膚の炎症や痒みを引き起こしてしまうんです。

冷えによる水分代謝の低下

冷えも関係しています。熱源が不足すると、水分代謝が悪くなり、湿邪が停滞しやすくなるんです。

主な原因をまとめると:

  • 冷たい飲み物の過剰摂取による脾胃の冷え
  • ストレスによる気血の滞り
  • 体の冷えによる水分代謝の低下

では、どうすれば改善できるのでしょうか?

日常生活の改善から始めることが大切です。

食生活の見直し

まず冷たい飲み物の摂りすぎを控えることが大切です。 常温や温かい飲み物を選ぶように心がけましょう。

ストレス管理

ストレス管理も重要です。 深呼吸や軽い運動で気の巡りを改善しましょう。日常的にできる簡単な方法から始めてみてくださいね。

生活リズムの改善

規則正しい生活リズムを心がけることも大切です。睡眠不足になると、水を動かす力が悪化して気も水も滞りやすくなりますので、過労や夜更かしなどには注意しましょう。

改善のポイント:

  • 冷たい飲み物を控え、喉の渇きを大切に
  • 適度な運動で気血の巡りを促進
  • 十分な睡眠と規則正しい生活
  • ストレス発散方法を見つける

この体質改善に効果が期待できる漢方薬

湿熱や湿邪を除くために有効な漢方薬をいくつかご紹介します。ただし、これらは一般的な痰湿体質の改善に効果が期待できる漢方薬であり、必ずしもすべての方に適するわけではありません。

  • 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):体内の水の巡りを改善し、余分な水分を処理する効果があります
  • 麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう):津液(しんえき)の巡りを改善し、皮膚疾患にも効果を発揮します
  • 五苓散(ごれいさん):体を温めて停滞した水を排除する働きがあります
  • 越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう):肺の湿熱を冷まし、水の巡りを促進します
  • 抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ):気血の巡りを整える効果があります
  • 香蘇散(こうそさん):穏やかに気の巡りを改善する作用があります

症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では効果が不十分な場合があります。 当店ピヨの漢方では、お一人お一人の体質や症状に合わせた漢方相談を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

汗疱は東洋医学的には痰湿の蓄積が原因と考えられています。根本的な改善には、冷たい飲み物を控え、ストレス管理を心がけ、規則正しい生活を送ることが重要です。

体質に合った漢方薬を選ぶことで、より効果的な改善が期待できます。 症状でお悩みの方は、専門家にご相談いただくことをおすすめします。

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