外出時の不安や更年期障害のある方の体質の特徴と自然療法

不安感
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

不安感にお悩みの方から

質問をいただきましたよ。

更年期を迎える女性の多くが、ホルモンバランスの変化に伴い、様々な心身の不調を経験します。特に不安感や緊張感といった精神面での変化は、日常生活に大きな影響を与えることがあります。

東洋医学の視点からこれらの症状を見ると、単なる「心の問題」ではなく、体全体のバランスの乱れとして捉えることができます。

今回は、対人緊張や広場恐怖などの症状を抱える方の体質を分析し、自然療法によるアプローチ方法をご紹介します。

外見的な特徴とお悩みの症状

  • 年齢:59歳(女性)
  • 身長:158cm
  • 体重:52kg
  • BMI:20.83

主な特徴と症状:

  • 顔色が黄色みが強い
  • 皮膚の乾燥
  • 抜け毛
  • 舌の色が赤っぽい
  • 舌に歯の痕がある
  • 舌の一部が紫色
  • 外出時の不安感
  • 対人緊張
  • 広場恐怖
  • 更年期障害
  • 様々な漢方薬を試すも改善なし
  • 外出時には抗不安薬を服用

なぜ不安になるのか?東洋医学的な体質分析

東洋医学では、不安症状は「心気」(精神活動に関わるエネルギー)の穏やかさが失われた状態と考えます。この方の場合、顔色や舌の状態から気血(体内のエネルギーと血液の流れ)を巡らせる力が弱っていることが伺えます。

具体的な体質の特徴として、水分代謝のバランスが崩れていることが挙げられます。体内の水分は排出される経路はあるものの、巡りの勢いが足りないため、あちこちに滞留してしまっています。

一方で、皮膚の乾燥や抜け毛といった症状から、体の上部には必要な栄養や潤いが十分に届いていないことがわかります。このような状態では、心気の働きを穏やかにする血や潤いが不足するため、対人恐怖や広場恐怖といった症状が現れやすくなるのです。

更年期と体内バランスの関係性は?

更年期は、それまで子宮に向かって下向きに集中していた気の流れが大きく変化する時期です。この変化によって気の流れが上部へと向かうようになりますが、気の滞りがあると体の要求に応じた正常な働きができなくなります。

この方の場合、舌の色が赤っぽく、手足の冷えや寒がりといった症状がないことから、体の芯からの冷えというよりも、気血の巡りが悪いために体の上部に熱がこもり、下部まで降りてこられない状態と考えられます。

結果として上部で気が空回りし、熱の不足によって必要な気や血が体全体に行き渡らない状態になっています。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

考えの空回りを継続させないためにも、適度な運動が効果的です。特に広場などでの散歩は、不安症状の改善に役立ちます。散歩をする際は、呼吸に意識を向けてみましょう。

考えが湧き上がってきたことに気づいたら、すぐに意識を呼吸に戻すようにします。この簡単なマインドフルネス(瞑想的な意識集中法)によって、心気の働きが穏やかになっていきますので、ぜひお試しください。

また、日常生活では早めの就寝と十分な睡眠時間の確保を心がけることも重要です。質の良い睡眠は、気血のバランスを整え、精神の安定にも大きく寄与します。

この体質改善に効果が期待できる漢方薬

以下の漢方薬は、今回の体質に見られるような気血のバランスの乱れや更年期症状の改善に効果が期待できるものです。ただし、これらは一般的な情報であり、この方に特化したものではありません。

  • 加味逍遙散(かみしょうようさん):更年期障害や自律神経の乱れによる不安感、イライラなどに効果的な漢方薬です。
  • 帰脾湯(きひとう):気血両虚(気と血の両方が不足した状態)による不安や動悸、不眠などに用いられます。
  • 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):不安症状や神経症状を鎮める効果があります。

症状が複雑な場合には、これらの漢方薬を単独で服用しても十分な効果が得られないことがあります。当店では漢方相談も承っておりますので、お悩みの方はぜひご相談ください。

まとめ

更年期に伴う不安症状は、東洋医学的に見ると気血のバランスの乱れが大きく関わっています。この方の場合、体内の水分代謝の問題と気の滞りによって、心気の穏やかさが失われている状態と考えられます。

改善のためには、呼吸を意識した散歩などの適度な運動と、質の良い睡眠を心がけることが大切です。また、症状に合わせた漢方薬の活用も検討してみましょう。

体質改善は一朝一夕にはいきませんが、日々の小さな習慣の積み重ねが大きな変化をもたらします。無理せず、ご自身のペースで取り組んでみてくださいね。

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ピヨ先生
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