
こんにちは
どうなさいましたか?

イライラしやすく食欲が安定しないことに
お悩みの方から質問をいただきましたよ。
私たちの心と体は密接につながっています。特に「イライラ」といった感情の変化と「食欲」の関係は、東洋医学では古くから注目されてきました。
感情のバランスが崩れると体の機能にも影響が出やすく、特に消化器系は敏感に反応します。今回は、イライラと食欲不振に悩む26歳女性の事例を通して、東洋医学的な視点から体質を理解し、日常生活に取り入れられる自然療法についてご紹介します。
あなたも似たような症状でお悩みなら、ぜひ参考にしてみてください。
外見的な特徴とお悩みの症状
この方の基本情報は以下の通りです:
- 年齢:26歳(女性)
- 身長:157cm
- 体重:46.5kg
- BMI:18.86
- 主な症状:イライラしやすく、食欲が安定しない
この方の体質はどのような特徴があるのでしょうか?
東洋医学的な観点から見ると、この方の症状には明確な特徴があります。
まず「イライラしやすい」という点から、怒りの感情と関わりの深い「肝気の乱れ」が考えられます。東洋医学では、肝は気の流れを調整する働きを持っており、この機能が乱れると情緒不安定になりやすいのです。
また、腹部の張りや不快感があり、ゲップやガスが出ると楽になるという症状からは、腸管の動きに乱れがあることがわかります。これは肝気の滞りが腸の正常な動きを妨げ、上向きに逆流させている状態と考えられるのです。
大便の状態は2〜3日に1回のコロコロ便で、ふくらはぎや足首にむくみがあるとのことですが、栄養の吸収機能自体には大きな問題はなさそうです。
つまり、肝気の異常がお腹の働きを攻撃し、栄養をうまく運ぶことができず「突っ掛かる状態」になっていることが、食欲不振の原因となっていると考えられます。
ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい
この方のような肝気の乱れからくる症状には、以下の自然療法が効果的です。
1. 適度な運動
イライラしやすい方には、適度に体を動かすことをおすすめします。気の滞りがお腹の働きを攻撃して食欲の乱れを引き起こしているため、ストレス解消と気の滞りの解消には近所を軽く散歩するのが効果的です。
無理な運動は逆効果になる場合もありますので、まずは15〜20分程度の軽い散歩から始めてみましょう。
2. 適切な水分摂取
この方は「喉の渇きがない」という特徴があります。水分の摂り過ぎによって腸管が冷えてしまうと、余計に動きが悪くなる可能性があります。
熱中症の季節以外では、喉の渇きを感じてから水分を摂るのが良いでしょう。また、常温や白湯など冷たすぎない飲み物を選ぶことも大切です。
3. 肝気を整える漢方薬
肝気の乱れと食欲不振の改善に効果が期待できる漢方薬には以下のようなものがあります:
- 四逆散(しぎゃくさん):イライラや胸脇部の張りなどの肝気鬱結(かんきうっけつ)の症状に用いられます
- 加味逍遙散(かみしょうようさん):イライラや不安感、ホルモンバランスの乱れがある方に効果的です
- 抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ):イライラや不安、興奮などの精神症状と消化器症状を同時に改善する効果が期待できます
※これらは肝気の乱れの改善に一般的に効果が期待できる漢方薬であり、この方に特定したものではありません。
症状が複雑な場合は単独では効果が限定的な場合もあります。当店では個人の体質や症状に合わせた漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ:体質を理解して自然な改善を目指そう
イライラと食欲不振という一見別々に思える症状も、東洋医学的に見れば「肝気の乱れ」という一つの原因から生じていることがあります。
適度な運動や適切な水分摂取など、日常生活の中で取り入れられる自然療法を継続することで、体質改善を目指しましょう。
症状が長く続く場合や、より専門的なアドバイスが必要な場合は、東洋医学の専門家に相談することをおすすめします。あなたの体質に合った方法で、心と体のバランスを整えていきましょうね。
健康は日々の小さな習慣の積み重ねで作られます。今日から自分の体質を意識した生活を始めてみませんか?
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