胃もたれ、背中の鈍痛、便秘にお悩みの方の体質の特徴と自然療法

お腹の不調
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

胃もたれにお悩みの方から

質問をいただきましたよ。

胃腸のトラブルは日常生活の質を大きく下げてしまうものです。胃もたれや背中の違和感、便秘など、一見別々の症状に思えても、実は根本的な原因は同じかもしれません。

東洋医学の視点から見ると、これらの症状は「気」のバランスが崩れたサインであることが多いのです。特に現代社会では、忙しさや食生活の乱れから、胃腸に過度な負担をかけているケースが増えています。

今回は、胃もたれや背中の鈍痛、便秘などの複合的な症状を抱える方の体質と、その自然な改善方法についてご紹介します。似たようなお悩みを持つ方の参考になれば幸いです。

外見的な特徴とお悩みの症状

  • 46歳の女性
  • 身長は162cm
  • 体重は48kg
  • BMIは18.29

身体的特徴:

  • 皮膚は乾燥気味
  • 舌の色は白っぽく歯の痕がある
  • 舌苔は白くて乾燥している

お悩みの症状:

  • 胃もたれのような気持ち悪さ
  • 背中のあちこちの鈍痛
  • 背中に吐き気を感じるような違和感
  • 左右いろんな場所に気持ち悪い違和感
  • 食欲はあるのに便秘が続く
  • 左の腰の上あたりの鈍痛
  • 胃カメラで胆汁が溜まっていると診断
  • 胃腸の動きが悪いと指摘される
  • 1年以上続く不眠症で疲れが取れない
  • 整腸剤などの薬が全く効かない
  • 病気への不安

この方の体質の特徴とは?

この方の主な症状として、胃もたれ、腹部の不快感や鈍痛、食後の腹部膨満感などが見られます。これらの症状から読み取れるのは、「気」のパワーが不足しており、腸管を動かす力が弱っている状態です。

東洋医学では、このような状態を「気虚(ききょ)」と呼ぶことがあります。体を動かすエネルギーである「気」が弱まることで、胃腸の動きが低下し、さまざまな不調が現れるのです。

食欲があるのに便秘が続くという一見矛盾した症状は、実は深い関連があります。この方の場合、おそらくお腹が処理できる量以上に食べ物を摂取されているため、胃腸に過度な負担がかかっているのではないでしょうか。

胃腸が処理しきれない食べ物が停滞すると、腸管の下向きの動きが妨げられます。これにより、食べ物の正常な流れが阻害され、上向きの力が働くことで吐き気を感じやすくなります。また、この逆流により胆汁が胃に戻ったり、背中に鈍痛が出たりする原因となります。

さらに、お腹の中に余分なものが滞ることで気血(きけつ)の流れが阻害されます。その結果、体が上下に分断された状態になり、下半身のむくみや不眠症、不安感といった症状につながっていくのです。そして、質の良い睡眠が取れないことで疲労感が蓄積される悪循環に陥っているようです。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

この方の症状改善には、胃腸の働きをサポートする自然療法がおすすめです。まず最も重要なのは食事の量と食べ方の見直しです。

もし便秘を改善するために多く食べているとしたら、それが逆効果となっている可能性があります。胃腸は休息時間が必要です。以下の点を意識してみましょう:

  • 空腹感を感じてから食事を始める
  • 一口あたり30回程度よく噛んで食べる
  • 腹八分目を心がける

お腹の働き以上に飲食物を押し付けていることで、消化器官の動きが低下している可能性が高いです。まずはお腹を休ませてあげることが大切なのです。

また、水分摂取についても見直してみましょう。喉の渇きを感じていないのに習慣的に水分を取り過ぎていると、お腹が冷やされて動きが悪くなることがあります。熱中症が心配される季節以外は、喉の渇きを感じてから飲むようにするといいかもしれませんね。

整腸剤が効かないという点については、おそらく現在の症状は腸内環境の崩れというよりも、胃腸の働きすぎが原因と考えられます。腸内細菌のバランスを整えるお薬だけでは根本的な解決にならないのでしょう。

運動もお腹の働きを改善する効果があります。特に軽めの散歩は胃腸の動きを促進するのに役立ちます。舌の色が白っぽく歯の痕があることから、体全体の機能低下が背景にあると考えられるため、適度な運動で胃腸の働きをサポートすることも効果的でしょう。

この体質の方におすすめの漢方薬

このような「気」のパワー不足で胃腸の動きが弱っている体質の方には、以下の漢方薬が効果的な場合があります。ただし、これらはあくまで一般的な情報であり、個人の症状に合わせた処方が必要です。

  • 六君子湯(りっくんしとう): 胃腸の働きが弱って食欲不振や胃もたれがある方に効果的な漢方薬です。
  • 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう): 胃腸の不調と精神的な不安が同時にある方に使われることが多い漢方薬です。
  • 平胃散(へいいさん): お腹の中に余分な水分や冷えが停滞している状態に効果を発揮します。

症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では効果が現れにくいことがあります。当店では個人の体質や症状に合わせた漢方相談も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

この方の症状は、胃腸への過度な負担が原因で「気」のバランスが崩れている状態と考えられます。改善には以下のポイントが重要です:

  1. 空腹感を感じてから、よく噛んで腹八分目を心がける
  2. 過剰な水分摂取を控え、喉の渇きを感じてから飲む
  3. 軽い散歩など適度な運動で胃腸の働きをサポートする

これらの自然療法を継続することで、胃腸の働きが徐々に改善し、背中の鈍痛や不眠症などの症状も軽減していくことが期待できます。

焦らず自分のペースで生活習慣を見直していくことが、長期的な健康につながります。まずは一歩ずつ、自然な方法で体のバランスを取り戻してみましょう。

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ピヨ先生
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