目の奥の痛みがあって不安を感じて汗が多い方の体質の特徴と自然療法

頭痛
ピヨ先生
ピヨ先生

こんにちは
どうなさいましたか?

にゃんたろう
にゃんたろう

目の奥の痛みにお悩みの方から

質問をいただきましたよ。

現代社会では、ストレスや生活習慣の乱れから様々な体調不良に悩まされる方が増えています。特に「目の奥の痛み」「急な火照りと発汗」「なんとなくの不安感」といった症状は、西洋医学では原因がはっきりしないことも多いものです。

東洋医学では、これらの症状を「気血水」の流れの乱れとして捉え、体全体のバランスから原因を探ります。今回は、このような症状でお悩みの方の体質と、東洋医学的な観点からの改善法についてご紹介します。

まずは、ある患者さんの症例を見ながら、東洋医学ではどのように症状を解釈し、どのような対処法があるのかを解説していきましょう。

外見的な特徴とお悩みの症状

  • 年齢:51歳
  • 性別:男性
  • 身長:165cm
  • 体重:64kg
  • BMI:23.51

主な症状

  • 目の奥が痛くなる(朝起きた時から痛みがあり)
  • 体が急に火照り、大量に汗が出る(1日中症状が出ては治まるを繰り返す)
  • 不安感(何をやっても何か言われても全てにおいて不安を感じ、心が休まらない)
  • 症状は8月頃から出始めている
  • 現在は針灸院と心療内科に月1回通院し、漢方も服用中

なぜ目の奥に痛みが生じるのでしょうか?

東洋医学では、私たちの体は「気血水」が正しく供給されることで健康が維持されると考えます。これらの流れが阻害されると、体は警告として様々な症状を引き起こします。

目の奥の痛みについては、体の上部において「血が停滞」していることで生じている可能性が高いのです。東洋医学では、痛みの性質によって何が滞っているかを判断します。

  • 気の滞り → 張った痛み
  • 水の滞り → 重だるい痛み
  • 血の滞り → 芯部の刺しこむような痛み

今回の「目の奥の痛み」は、血の滞りによる芯部の痛みと考えられます。

なぜ血が滞ってしまうのでしょうか?

この方の場合、気の巡りが順調ではなく、気が体内にこもりながら滞り、上方や外側へと向かっている状態と考えられます。こうした気の流れの乱れが、体にさまざまな症状をもたらしています。

気が上方へ向かうことで熱をこもらせ、それにより以下のような症状が現れるのです:

  • のぼせることが多い
  • 体温が高くなくても熱っぽく感じる
  • 頭痛を起こしやすい

また、尿の回数がやや少ないことからも、上方へと向かった水分が、外側へ向かう気の流れに影響され、下へ降りてこられない状態と推測できます。これにより頭が重く感じられるようになります。

さらに、水の充満に加えて気血の滞りと熱のこもりにより、目の周囲の血流が阻害され、目の奥の痛みとして現れているのです。

なぜ火照りや汗が出るのでしょうか?

滞りによって生じている外向する気の勢いが、周囲に停滞している水を巻き込むことで、動くと汗が多く出る状態になります。また、精神的な状態によっても気の巡りが乱れることで、自然に汗が出てしまうのです。

これらの症状が8月頃から気になり始めたということは、夏の「外側へと拡がる力」が強まったことで、症状がより目立つようになったと考えられます。

ではこの方に、おススメの自然療法を教えて下さい

この方の症状改善には、気血水のバランスを整えることが重要です。特に以下の点に注意して生活習慣を見直すことをおすすめします:

水分摂取について

喉の渇きがない状態でも水分を摂りすぎていると、余分な水分が体内に滞り、目の奥の痛みの原因となります。また、必要以上の水分は大量の汗として排出されることになります。

水分管理のポイント:

  • 熱中症の危険がない季節では、喉の渇きを感じてから水分を摂るよう心がける
  • 冷たい飲み物より常温か温かい飲み物を選ぶ
  • 一度にたくさん飲むより、少量ずつこまめに飲む

軽い有酸素運動のすすめ

体の気血や水分を巡らせるためには、軽い有酸素運動が効果的です。

おすすめの運動:

  • 近所を軽く散歩する
  • 周囲の風景を観察しながら歩く
  • 深呼吸を意識しながら歩く

このような運動は、ストレス解消にもつながり、気や水の巡りも良くなります。忙しい日々の中でも、10分程度でも構いませんので、毎日継続することが大切です。

体質改善に効果が期待できる漢方薬

以下の漢方薬は、気血水のバランスを整え、特に気の上昇と血の滞りに効果が期待できるものです。ただし、これらは一般的な効能であり、この方に最適な漢方薬というわけではありません。

  • 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):気の上昇を抑え、精神を安定させる効果があります。不安感や焦燥感、のぼせなどに用いられます。
  • 釣藤散(ちょうとうさん):頭痛や目の奥の痛み、のぼせなどに効果があります。血流を改善し、頭部の気血の巡りを良くします。
  • 加味逍遙散(かみしょうようさん):気の滞りを改善し、熱を冷まし、精神を安定させる効果があります。イライラや火照り、発汗などに用いられます。

症状が複雑な場合には、単独の漢方薬では効果が表れにくいこともあります。当店では専門の漢方相談も行っておりますので、より詳しいアドバイスをご希望の方はぜひご相談ください。

まとめ

東洋医学では、目の奥の痛みや火照り、不安感といった症状は、気血水のバランスの乱れから生じると考えます。特に気の上昇と血の滞りが主な原因となっていることが多いのです。

症状の改善には、適切な水分管理と軽い有酸素運動が効果的です。また、状態に合った漢方薬を取り入れることで、より効果的に体質改善を進めることができるでしょう。

日々の小さな習慣の積み重ねが、大きな変化をもたらします。ぜひ今日から始めてみてくださいね。

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ピヨ先生
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