こんにちは。
ながつか漢方堂です。

免疫力が弱いと感じている方へ。
免疫力を高める食べ物が知りたい。
できれば、毎日簡単に
続けられる食べ物が知りたい。
新型コロナウイルスが流行っていると
ニュースなどで目にするけれど
普段から風邪やインフルエンザに
罹りやすくて心配なので
免疫力を高めて予防をしたいので
効果のある食べ物の情報が知りたいです。
と悩んでいませんか?
本記事では、下記の内容を詳しくご説明いたします。
この記事の内容
- 免疫力を高める効果のある食べ物
- 免疫力が下がってしまう生活習慣
この記事を書いているのは、漢方薬、気功、自然療法を実践し始めて30年以上。
世界中医薬学会連合会認定の、国際中医専門員がお伝えいたします。
この記事を動画にしました。
新型コロナウイルスの感染が拡大しています。
普段から風邪をひきやすいなど、身体の弱い家族がいらっしゃる方はとても不安だと思います。
東洋医学的な観点から、免疫力を高める食べ物をいくつか解説します。
免疫力を高める効果のある食べ物
免疫力を高めるには、身体の中で悪さをする邪魔モノを侵入させないように、外へと追い払う機能を高めるための「気」が必要です。
この追い払う機能は、3つの働きによって連携しています。
ところが、体が芯から冷えやすい、お腹の働きが弱い、ストレスを感じやすい、などがあると、気が不足して追い払う機能は弱ってしまうので、邪魔モノの侵入を簡単に許すことになります。
そこで今回は、
- 体が芯から冷えやすい
- お腹の働きが弱い
- ストレスを感じやすい
を改善して、免疫力を高める食べ物をご紹介いたします。
体が芯から冷えやすい
体の芯から冷えていると、気を作る機能が弱くなってしまうので、気の量が不足するようになります。
体の表面から、侵入しようとする邪魔モノを追い払うためには、防御する機能を高めるために、エネルギーである「気」を届ける必要があります。
そのためには、気を作る必要があります。
気を作るためには、体の芯部の熱である腎陽から、作るための機能が活動する原動力を得ていますので、腎陽が冷えていると、気を作る量が少なくなってしまいます。
すると、身体としては少ない気の配分を、大切な臓器のある中心部に多くするため、身体の表面では気が少なくなって、追い払うことが出来なくなります。
工場に例えると、製品を作るための機械や材料はそろっているのに、節電モードになっている状態で、一部の重要な製造ラインのみ動いている状態です。
体が芯から冷えやすくて風邪などに罹りやすい方方には、体を温めてくれる、ニラ、ショウガなどがおススメです。
ニラ
ニラには、腎陽を高めて、体を芯から温める働きがあり、余分な水分を排除して血行を改善、胃腸の蠕動運動を促進してくれます。
ニラの持つピリッとした辛味の働きによって、気血の巡りを良くして、停滞しているモノを発散してくれます。
この働きが、気を体の表面へと連れて行ってくれるので、追い払う働きが高まり、侵入しようとする邪魔モノから体を守ってくれます。
また、食物繊維が豊富でしかも強く、食べる下剤とも言われていますので、腸内環境を整えることによっても免疫の機能が向上します。
ショウガ
ショウガには、体を温める働きがあり、末端部の血液の巡りを改善して、気を外側へと発散させます。
ニラと同じく、辛味の働きによって、気血の巡りが良くなりますが、より強い発散の力があるためジワーっと汗が出てきますので、表面で追い払う働きが強くなります。
冷えている方が、ショウガによって、気血の巡りが良くなり、必要な潤いも送られると、のどや鼻の働きも正常に働けるようになります。
ただ、より体を芯から温めたい場合には、皮付きのまま薄切りにして乾燥させてから使うと良いでしょう。
お腹の働きが弱い
お腹の働きが弱っていると、食べた物を体に必要な材料に変えることが出来なくなるため、気の量が不足します。
気を作るためには、腎陽による火力も大切ですが、燃やす燃料も必要です。
食べた物は、脾気の働きによって吸収されて、体に必要な材料に変えられていますが、脾気が弱ってしまうと、吸収できない、材料に変えられないとなって燃料が不足します。
工場に例えると、電源には問題ないけれど、材料が足りないので製品を作ることが出来ない状態です。
お腹の働きが弱い方は、お腹の働きを高めてくれる、シイタケ、カボチャがおススメです。
シイタケ
シイタケは、脾気の機能が低下したことによる食欲不振や、胃の痛み、吐き気などを、脾気を高めることで解消してくれます。
また、シイタケに含まれているβグルカンやエリタデニンは、腸内の免疫細胞を高めて免疫機能を向上させてくれます。
腸内には、免疫システムの7割ほどが存在していますので、腸内の環境を整えることで、感染しにくい体になります。
ただし、現在流通している干しシイタケの中には、電気によって乾燥させているものもあるので、食べる前に一度、日光に干すと良いでしょう。
カボチャ
カボチャは、体を温める作用と共に、脾気の機能を高めて消化吸収を促進してくれますので、吐き気、便秘、下痢などの腸の異常症状にも効果が期待できます。
気を補ってくれますので、疲労回復にも良く、血行を促進してくれますので、冷えやすく食欲がないような方は助けられます。
βカロテンが豊富に含まれていますので、胃の粘膜を保護することで胃の働きを回復させ、鼻や喉の粘膜に作用すれば、免疫の働きを助けてくれます。
βカロテンは皮に多く含まれていますので、お腹が冷えて弱っていて風邪をひきやすい方は、皮をむかないで食べるようにしてください。
ストレスを感じやすい
ストレスを感じやすいと、気の巡りが渋滞するようになって、身体の表面にまで気が届かなくなります。
体の冷えもなく、お腹の働きも問題ないのに、良く風邪やインフルエンザにかかる方がいます。
これは、気を作る機能には問題がないので、量的には十分なのですが、それを届ける働きが不調になっているので、届けることが出来ない状態です。
工場には、製品があふれんばかりにあるのに、輸送するための交通システムの不備によって、届けたい場所へと届けられない状態です。
その理由は、表層では気が不足しているので、邪魔モノの侵入を許しやすいのですが、内側には気が充足しているので、それほど悪化までには至ることはありません。
しかし、外へと排除するまでには、気が足りない・・・という状態が続くからです。
ストレスを感じやすくて風邪などに罹りやすい方には、気の巡りを改善してくれる、ネギ、シソがおススメです。
ネギ
ネギは、体を温める働きがあり、利尿作用や胃の働きも整えてくれるので、お腹の張った感じや便秘、下痢などに効果があります。
また、含まれているアリシンには、神経の興奮を鎮めてくれる働きがあります。
気血の巡りを改善する働きには、末端部での血行の悪い場所の流れを良くすることで、体の隅々まで暖かくなります。
それに辛い味の働きもあるため、気や水分を体表部まで導いて発汗を促すため、侵入しようとする邪魔モノを排除する機能が高まります。
ストレスを感じやすく、風邪をひきやすい方には、ネギのお味噌汁をおススメします。
シソ
シソは、体を温め、辛い味の働きで発汗を促し、滞っている気の巡りを改善して、体表へと導いてくれます。
さらに、胃液の分泌を促して、胃腸の蠕動運動を高めてくれますので、食欲を増進させて、吐き気を防止してくれます。
ストレスによって中心部で渋滞して充満している気を、シソの気を巡らせる働きによって、体表部まで送り届けることが出来ます。
また、神経の興奮を鎮める働きがありますので、ストレスで眠れないような方は、シソの葉をお茶にして飲むと、興奮が鎮まって眠りにつきやすくなります。
免疫力が下がってしまう生活習慣
体を冷やし、お腹に負担のかかる、ストレスのかかる生活習慣を続けていると、免疫力は下がってしまいます。
体の芯から冷えるような、冷たい食べ物や、体を冷やす性質のある食べ物を、毎日のように摂り続けていると、気はどんどん不足して体表の働きは低下します。
また、過労や夜更かしなども、体の働きを根本から低下させますので、免疫力は下がります。
しかも、身体の余裕のない時には、イライラしやすくなると感じる方も多いと思いますが、これは、ストレスやイライラを穏やかにする体の潤いが、過労や夜更かしによってどんどん消費されて足りなくなるからです。
体質別に免疫力を高める食べ物をご紹介しましたが、同じものを食べ続けるとかえって体質が崩れますので、ある程度体質に沿いながらも、バランス良くお召し上がりください。
今回は以上です。