
アトピーのしつこいかゆみに悩まされる方へ
・なぜかゆくなるの?
・早くかゆみを止めたい!
・かゆくならない方法はないかな?
と思っていませんか?
アトピー歴40数年の私が経験をもとに、かゆみから解放されるコツを書いていきます。
長年患っている方は「そんなこと知っているよ!」と思う方もいらっしゃると思いますが、再確認の意味で読んでいただければ幸いです。
アトピーのかゆみ原因
なぜかゆくなるの?
アトピーの方の悩みは異常なかゆさです。
蚊に刺されたようにかゆみが全身、突発的に襲ってきます。
自分で意思では止めることのできないかゆさです。
重症になると日常生活を送るのも困難になってしまいます。
かゆみを制するには、まずかゆみのことを知らないと対策できません。
かゆみを東洋医学の視点から解説していきます。
東洋医学ではかゆみの原因は「気・血(けつ)・津液(しんえき)の動きの悪さ」とされています。
「気」・・・エネルギー、血、津液を動かす
「血(けつ)」・・・ 血液と同じようなもの、潤いの材料
「津液(しんえき)」・・・ リンパ液と同じようなもの、潤いの材料
と考えてください。
血、津液は単独で動きません。気(エネルギー)が動かないと血、津液は動くことができません。
気血津液の動きが悪く、停滞している → かゆい → 掻くことによって気血津液を動かし、かゆみをとる
掻くことによって「気血津液」を動かしているのです。
また血、津液は皮膚を潤す材料でもあります。
血、津液が皮膚にたどりつかないとカサカサの原因になります。皮膚のバリアが弱くなると外からの刺激でもかゆみを起こしやすくなります
- かゆみの原因は「気・血(けつ)・津液(しんえき)の動きの悪さ」
- 掻くことによって「気血津液」を動かしている。
かゆみが悪化する原因と対策
前項でかゆみの原因は「気血津液の動きの悪さ」と書きました。
気血津液の動きを悪くする要因を書いていきます。
①ストレス
ストレスは「気」の動きを悪くします。
「気」の動きが悪い=血、津液の動きが悪い
イライラ、ストレスを感じるときかゆくないですか?
「ストレス」→ 気血津液の動きが悪くなり「かゆい」→「ストレス」の繰り返しになります。
また頭に血が上るという表現のように、体の上の方に余分な熱を生じさせ、顔や頭のカサカサ、赤みにもつながります。
そんな時はなかなかストレス解消することは難しいかもしれません。
体がつらいときは体を休めることも大切です。
少し調子がよくなったら友達と話をしたり、散歩、ストレッチ、カラオケなどご自分に合った方法でストレス解消してください。
また瞑想、呼吸法、アロマを行うことによって、ストレスで高まった興奮を落ち着かせる効果があります。
毎日楽しく、笑顔で過ごしましょう。
ただし私のように、甘いものを食べたり、いっぱい食べることで
ストレス解消をすると調子がさらに悪くなりますので、気をつけてください。
その理由は②を読んでください。
②飲食物
食べ過ぎ、飲み過ぎは、飲食物から津液を取り出す働きを低下し、津液が停滞します。
津液が停滞すると「湿(しつ)」と呼ばれ体に悪さをするものになってしまいます。
さらに湿がどろっとしたものになると「痰飲(たんいん)」となり、アトピーではジュクジュク
の原因になります。
また気が動かないことによって生まれる余分な熱と湿がくっついて「湿熱(しつねつ)」となります。
熱の性質と水の性質を持ったどろっとした悪いもので、気血津液の動きを悪くさせます。
●「湿熱」を作りやすい食べ物
- チョコレートやアイスクリームのような甘い食べ物
- ジュース、ココアなど甘い飲み物
- 牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品
- 肉料理、揚げ物、味の濃い料理、脂っこい料理
- スナック菓子など
- 小麦粉
私の場合、甘いもの、小麦粉を続けて食べると悪化します。
血液検査では、食物アレルギーはありません。
遅延型アレルギー、リーキーガット症候群(腸漏れ症候群)の可能性があります。
甘いものが好きなので、体に悪いことはわかっているのに食べ過ぎてしまい、
何度も悪化しています。
頭ではわかっているのですが、調子が良くなるとつい食べてしまいます。
良くなっているときこそ羽目を外ずさず、節制するとかゆみ、肌荒れが一段とよくなります。
③体を冷やす、冷たいものを取り過ぎる
結論から言いますと、冷えると気血津液の動きが悪くなり、かゆみが悪化します。
冷えは体の外側だけでなく、内側にも気をつけてください。
体の外側を冷え対策は、皆さんよくされていますが、体の内側を冷えに注意されている方は少ないです。
体温よりも低い温度の食べ物や飲み物をを摂取すると、体の内側から冷えます。
アイスクリーム、氷はもちろん体を冷やします。
冷蔵庫の温度もメーカーによって異なりますが、だいたい3-6℃の設定されています。
冷蔵庫から出してすぐに飲食するともちろん冷えます。
また冷やす性質のある食べ物をたくさん食べると体を冷やすことになります。
きゅうり、トマト、なすなどの夏野菜は冷やす性質です。夏の暑いときに食べるのはよいですが、冬の寒い時期に食べると体の内側から冷やします。
牛乳、ヨーグルトも体の熱を冷ます性質があるので、注意してください。冷蔵庫に入っているのをそのまま食べると、牛乳、ヨーグルトそのものの温度が低い+冷やす性質でよりいっそう冷えます。
どうしても食べたいときには、体温より高い温度に温めて食べてください。
- 冷えは気血津液の動きを悪くさせ、かゆみを悪化させる
- 体温より低い飲食物は、体の中から冷やす
- 体を冷やす性質の飲食物を食べ過ぎない(特に冬)
④睡眠不足、夜更かし
遅くまで起きている(活動している)ことは、気(エネルギー)を消耗し、少なくなります。
気・血・津液は一緒に動くので、潤いの材料である血・津液も消耗されます。
全体量が減ることで動きが悪くなり、かゆくなります。
夜は内臓の機能修復、栄養を蓄える、老廃物の回収など、体の内側の活動が活発になります。皮膚の修復もされます。
起きていると皮膚の修復時間も少なくなり、かゆくなります。
寝る時間も重要です。
睡眠によって潤いの元である「陰」補充されます。
寝不足は潤いが少なくなってしまいます。
お肌のゴールデンタイムと呼ばれる22-2時に一番「陰」が補充されます。
睡眠不足、夜更かしは、潤いの材料の消耗、補充が不十分になり、皮膚の修復できない、かゆみを強くします。
さらに潤いが少なくなると寝つきが悪くなり、ますますかゆい 皮膚の修復ができないの悪循環になります。
- 睡眠不足に気をつける
- 夜更かししない
- 22時頃には寝るようにする
「布団に入るとかゆくなるから22時には眠れない」という方がいますが(私です)、布団に入って目を閉じているだけでも違います。
起きているより、気血津液の消耗が少なくなります。
かゆみが少し落ち着いたら、
- 深呼吸を繰り返し、呼吸やお腹を意識する。
- 寝る前にストレッチ、癒しの音楽を聞くなどを行いリラックスする。
- スマートフォンを寝る前は見ないようにする。
眠れなかったら試してみて下さい。
まとめ
- かゆみの原因は「気・血(けつ)・津液(しんえき)の動きの悪さ」
- 気・血(けつ)・津液(しんえき)の動きの悪くする原因
①ストレスをためない。
②食べ過ぎ、飲みすぎに注意!
③体を冷やす、冷たいものを取り過ぎない。
④睡眠不足、夜更かしないように、早寝をする。