【20代前半 男性】
不安感や緊張があって眠りも浅く、お腹の張りを感じるとのご相談でした。
顔色は白っぽく、皮膚はベタベタしていて、髪の毛は薄くて抜けやすいそうです。
舌の様子は、色は白っぽく、歯の痕があり、苔の上の水分は水っぽくて、苔は厚く、剝れているところが存在し、舌の裏の静脈は太く膨らんでいます。
顔色が白っぽい、舌の色が白っぽく、舌に歯の痕があり、手足が冷える、声が小さいとありますので、熱の不足がありそうに感じます。
しかし、のぼせることが多く、目が充血しやすい、不眠になりやすいなど、体の上の方には熱の過剰によって起こる症状がありますので、単純に冷えていると言うわけではなさそうです。
そこで動きに関して探ってみますと、自然に汗が出る、食べると腹が張る、腹が張って苦しい、ゲップやガスが出ると楽になる、喉に何かが引っかかる感じがする、肩こりがあるなど、やや上向きに偏った気の流れがあるようです。
次いで、体の中の水分の様子を探ってみますと、舌の苔が厚い、自然に汗をかく、頭が重く感じられることが多い、胃の中でチャポチャポする、喉に何かが引っかかる感じがする、ふくらはぎに浮腫みがあることから、全体的に余分な水分が停滞していているようです。
からだの熱や動きの様子と絡めて考えますと、背景としてやや不足している熱によって動きの悪い水分は、お腹の中に停滞してチャポチャポし、体の下の方に停滞してふくらはぎの浮腫みになります。
では、お腹の張りがありますので、お腹が弱ってしまっているのかといえば、食欲が無くて多く食べられないというわけではありませんし、大便の様子も、柔らかすぎることもありますが、硬すぎることもあるそうです。
そうなると、やはり動きを調整する、肝気の巡りが順調にならないことで、偏りが起きていると考えられます。
ただ、肝気によってかかるお腹への負担と共に、胃の中でチャポチャポ音がすることから、飲食物の停滞があり、これによってもお腹に負担がかかり、1日に何度も出る排便となっているのかと思います。
解決するためには、漢方薬も自然療法も、余分に停滞している水分を排除しつつ気の巡りを解放する必要がありますので、水分の摂り方を工夫するようにとアドバイスしました。
また、運動することによって、手足に気が配られるようになれば、上向きに偏っていた気の流れも、元通り正常に降りてくるようになることもお伝えしました。
さらに、どうしても眠れない時や、不安感などが湧き上がってきたときは、目をつぶって呼吸に意識を向けて、手足の先から悪い気が出ていくようなイメージで息を吐き、良いモノが頭のてっぺんから入ってくるイメージをしながら息を吸う呼吸法や、お腹へのマッサージもアドバイスしました。