【10代前半 男性】
ニキビにお悩みとのことで、治療法としては薬を塗っているとのご相談でした。
舌の色は赤っぽく、舌の苔の水分は水っぽくて、少ないもののバターでも塗ったようにべたっとしています。
皮膚の様子は、べたべたするときもあれば、カサカサする時もあり、髪の毛は乾燥しています。
舌の苔の水分が水っぽく、少ないものの、バターでも塗ったようにべたっとしていることから、体の中には動きの悪い水分が停滞している様子がうかがえます。
しかし、苔の色は白いことから、それが熱を持ってくすぶっているようではなさそうです。
ですが、尿の回数は4回で量は普通、色も普通とのことなので正常ではありますが、やや少ない印象があります。
しかも、喉が渇いて水を飲みたい、夜間睡眠中に汗が出るとあるので、体の中の鎮静役となる潤いは、乾き気味なのかな?との感じを受けました。
そこで今度は、体の熱の様子を探ってみると、声が大きい、舌の色は赤っぽい、のぼせることが多いなど、熱が過剰になっていますが、肩こりがあることから、やや上向き方向に偏っている様子がうかがえます。
そうして見てみると、のぼせることが多い、不眠になりやすい、髪の毛が乾燥していることから、体の上の方には、上向きに偏りや気の流れがあり、それによって余計に、体の上の方では熱の偏りが生じている様子がうかがえます。
また食欲が無いことも、腸管の動きを上向きにしてしまうことや、唾液の分泌も含めた乾きの症状が関わっていそうで、鼻血が出やすい事も、上向き過剰の血の流れが、血管の制御を超えて、出血してしまっているのではと感じます。
さらには、体の鎮静役となる潤いがやや少ないため、のぼせることが多い、不眠になりやすい、夜間睡眠中に汗が出るなどとなります。
それが肝気や腎気の働きを煽ってしまうために、ターンオーバーが過剰に働いて、毛穴が塞がってしまい、そこへ上向き過剰の気の流れが、周辺に停滞している水を巻き込んで上昇させ、上で停滞している間に煮詰まってしまい、動きが悪い状態となってしまいます。
それが、皮脂の分泌を過剰にして、アクネ菌の繁殖を作る原因となっているのかと思います。
解決するためには、漢方薬も自然療法も、体の潤いを補いながら、巡りを改善させることが必要ですので、食事の偏りや、ストレスなどがあると、ニキビを生じさせやすくなるため、脂っこいものや、味の濃厚な物の他にも、甘いものなども食べすぎないようにとアドバイスさせていただきました。
また、セロリ、春菊、梨、百合の根、白瓜、シソ、蕎麦、などは、ストレスによる肝気の滞りを解消したり、熱を冷まして潤いを補充したりすることで、不眠の改善を助けてくれるので、和食を中心とした食事を良く噛んで食べることを心がけて、これらを適度に食事に取り入れるのも良いとお伝えしました。